今月の特集

船で見る境港の漁業 その4

”小型底引き網” 

 

小型底引き網漁の概要

  小型底引き網は、総トン数5トン未満の船を用いて、一人から二人が乗り込み、水深15mから100mくらいの沿岸を中心にひらめ、エビ類、カレイ類を獲るための沿岸底引き網漁法です。

 網の開口部に「けた棒」と呼ばれる棒をとりつけることから「ケタびき」という別名で呼ばれることもあります。

 鳥取県では、東部から西部までこの漁法はいたる所で見ることが出来るシンプルな沿岸漁業の漁法です。

 


小型底引き船

 小型底引き網漁船は、写真のような中央に船橋(操舵室)を配置し、後部に揚網用のデレッキとリールを配置されているのが多いようです。

 比較的船速を必要としないので、安定性に重点をおかれた船が造られます。

 写真でははっきりしませんが、「けた棒」(通称:けた)は舷側に置かれています。


(揚網油圧リール)

 小型底引き網は、油圧機器による合理化が進んでいます。

 以前は、船橋両舷にエンジンの回転をプーリーとクラッチでベルトによって回るリールが両舷に装備されていましたが、配置的に、どうしても船体中央部の船橋後部付近に付くため作業性が悪くなりました。

 最近では、機関室に油圧ポンプを装備し油圧リールを用いた船が大部分となりました。これによりリールが効率的とされる船体後部に配置出来るようになり、大幅に作業性が改善向上しました。

 

 


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